社労士にホームページが必要かどうかは、目的で答えが変わります。検索から仕事を取る「集客」のためなら、急いで作る必要はありません。一方で、紹介された方や名刺を渡した相手が「調べれば分かる」状態にしておくことは、開業したら早めに必要です。この記事では、その理由と、いま作るべき人・急がなくていい人の見分け方をお伝えします。
まず結論:「集客のため」なら急がない。「確かめてもらうため」なら早めに
ホームページの役割は、大きく2つに分かれます。
ひとつは、検索から新しいお客様を集める「集客」の役割。もうひとつは、紹介された方や名刺交換した相手に、事務所のことを確かめてもらう「受け皿」の役割です。
この2つは、必要になる時期がまったく違います。集客は、後から取り組んでも間に合います。受け皿は、開業した瞬間から必要です。紹介も名刺交換も、開業初日から起きるからです。
「ホームページは必要か」と迷ったら、まずこの2つを分けて考えてください。多くの迷いは、この2つを混ぜて考えていることから生まれています。
ホームページは「あると有利」から「ないと不利」に変わった
数年前まで、士業のホームページは持っているだけで目立ちました。いまは違います。調べる側にとって「あって当然」のものになり、あることでプラスになるのではなく、ないことがマイナスになる位置づけに変わりました。
事務所を調べた方から見ると、状態は3つしかありません。
- サイトがない——検索しても出てこず、事務所の実在や現況を確かめられません。探した側には「見つからなかった」という事実だけが残ります
- あるが、古い——料金や体制が当時のまま、更新は数年前。かえって「いまはどうなのか」が分からなくなります
- ある——確かめられます。ここでようやく、内容を見てもらう話になります
つまりホームページは、プラスを取りにいく道具である前に、マイナスをなくす道具です。
正直な話:集客の効果は、ゆっくり現れます
期待しすぎを防ぐために、先にお伝えしておきます。ホームページを公開してすぐ、検索から問い合わせが次々に来る——ということは、あまり起きません。
「地域名+社労士」のような検索で見つけてもらえるようになるには、少しずつ記事を足しながら、数か月単位の時間がかかるのが普通です。ホームページの集客は、種をまいて育てていく長期戦だと考えてください。
だからこそ、最初から「集客の即効薬」として期待するより、「まず受け皿として持ち、集客はゆっくり育てる」と考えたほうが、公開後の手応えを正しく受け止められます。そして、公開したその日から効果が出るのは、次にお話しする「紹介の受け皿」のほうです。
それでも早めに要る理由:紹介のあと、先生は検索されている
「いい社労士の先生がいるよ」と紹介された方は、連絡する前に、まずスマートフォンで先生の名前を検索します。そこで何も出てこないと、悪い印象になるわけではありません。ただ、「どんな先生だろう」「費用はどのくらいだろう」を確かめられないまま連絡することになり、「今度でいいか」と一拍止まります。その一拍で、流れてしまうご縁があります。
相手が調べるのは、夜や休日であることも少なくありません。電話がつながらない時間に何も出てこないと、「明日あらためて」がそのまま忘れられていきます。ホームページは、先生が営業時間の外にいるあいだも、代わりに事務所を説明してくれる一枚です。
これから職員を募集する予定がある場合も同じです。求職者は応募する前に、ほぼ必ず事務所名を検索します。
いま作るべき人・急がなくていい人
ここまでを踏まえると、判断はシンプルになります。
早めに作ったほうがいいのは、次のような先生です。
- 紹介や交流会など、人と会う機会がすでにある
- 名刺やチラシ、郵送物に載せるURLがほしい
- 近いうちに職員を募集する予定がある
急がなくていいのは、次のような場合です。
- 開業がまだ先で、人と会う活動を始めていない
- 当面は既存のお客様だけで手一杯で、新しい接点を増やす予定がない
急がなくていい場合も、「作らなくていい」とは少し違います。人と会う活動を始めるタイミングが来たら、そのときが作りどきです。
迷ったら、10問のチェックリストで確かめられます
それでも迷う場合のために、10の質問に答えるだけで「いま必要かどうか」と「何から手をつけるべきか」が分かるチェックリストを用意しています。お名前やメールアドレスの入力なしで、そのままダウンロードできます。
作ると決めた方は、費用の相場と依頼の流れをまとめた記事もどうぞ。